2024年現在、日本で行われている教育で、「付加価値創出力」は育まれるのか?についての考察
付加価値とは、、、
製品やサービスに対し、企業や個人の活動によって独自に付け加えられた価値を指す言葉。
モノやサービスに溢れた現代で、競合と差別化し業績を伸ばすためには、付加価値を付けることが重要となる。
日本人が世界で闘う為に何が必要か。現状を踏まえた上で考察してみた。
出典:日本生産性本部 生産性評価要因の国際比較
https://www.jpc-net.jp/research/detail/006715.html
日本の現状
今回注目したいのが、右側の「教育・人材」の五角形です。「学校教育成績」と「社会人学力成績」は平均を大きく上回ることは大いに嬉しいことです(PISAなどの成績をもとに作成されている)。一方で、付加価値創出能力と人材投資・育成では平均を下回っています。特に付加価値創出能力はかなり低いことが示されています(調査対象となった46か国の中で38位)。さらにこのグラフからは読み取れませんが、対GDP比でみた人的資本投資額などで表される教育投資は主要国より大幅に低く、国外への留学生比率などで 46 カ国で最下位圏にとどまっています。
「学校教育成績」などの強みに目を向けるべきだ、という考えもあるでしょう。しかし、学校の成績は基本的に暗記力、数的処理能力、読解力があれば上がります。それらはAIが得意とする分野でもあります。いつまでこれが強みとなるかは疑問です。
加えて、日本は少子高齢化大国。人材育成能力が低いことは大いに問題になる可能性が高いことは、言うまでもありません。
アメリカの現状
教育・人材の五角形は、見ての通り、日本と大きく異なっています。手放しでアメリカが良い!と言いたいわけでは決してないのですが、付加価値創出力が極めて高いのは特筆すべき特徴だと考えます。社会人学力成績は、日本と比べると、うんと低いですね。
ドイツの現状
教育・人材の五角形は非常にバランスが取れています。
日本とフィンランド・ノルウェー・スウェーデンとの比較
付加価値創出力が平均的〜高い。特にノルウエーはアメリカと同程度の高さがあります。
付加価値を高めるための思考訓練は何か?
以上より、日本の教育力は、一見高いように見えますが、実はPISAなどの試験で測られる点数が高いが故、であることがわかります。社会人になった途端求められる「付加価値創出力」は最下位クラスです。
現時点での解決策は、一度でいいから、どこでもいいから、海外に飛び出すことです。
海外での冒険体験や反復思考が、「学校成績」以外の「何か」を生み出す種になります。
また、それらの思考訓練の基礎となるのは、アナログな「実体験」です。
虫取り、川遊び、天体観測、芸術、音楽など、自然からのインスピレーションを感じる体験をすることです。
もちろん、スマホなどはできるだけ手放して、ね。
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